オーストラリアンフォーメーションとは
オーストラリアンフォーメーションとは、
サーバーとボレーヤーが同じサイドにいる陣形です。
サービスゲームの時に使う陣形です。
サーバーはセンターからサーブをし、
前衛はサーバーと同じサイドにいて
相手のクロスリターンに備えます。
相手のクロスリターンを抑え、
少ないラリーでポイントを取るのが
オーストラリアンフォーメーションの狙いです。
ストレートがガラ空きになるので、
サーバーはセンターからサーブして、
サーブを打ったらボレーヤーと反対のサイドに移動します。
似たような陣形で、
アイフォーメーションとよく比較されると思いますが、
両者には違いがあります。。
アイフォーメーションは、
ボレーヤーがクロスとストレートどちらにも動く陣形です。
関連記事
アイフォーメーションってどんな陣形?メリット、デメリットを解説
アイフォーメーションでボレーヤーが
クロス側に移動した陣形が
オーストラリアンフォーメーションになります。
オーストラリアンフォーメーションは、
陣形が決まっているのに対して
アイフォーメーションは2通りの陣形が選べます。
オーストラリアンフォーメーションの方が、
陣形が固定されている分、
攻撃的な陣形といえるでしょう。
大事なポイントを確実に取るための陣形
なぜこの陣形をするのかというと、
ここ一番のポイントをあまり苦労せず取るためです。
できれば、サーブアンドボレーの2回で
ポイントを取りたいときに使います。
速攻でポイントを取ることによって、
試合の流れが変わり自分のペースに持ち込むことができます。
試合展開で相手のペースで進んでいるときや、
絶対にキープしたいポイントで使うのが有効です。
変則的な陣形を取って相手を惑わせるのと、
相手ペアの真ん中に打ちやすいので、
コツをつかめばポイントを取りやすい陣形になります。
攻めるための陣形なので、
後衛がベースライン付近にいては
あまり意味がなくなります。
後衛がサービスラインまで前に出ることで
相手がストレートに打ったら
相手ペアの真ん中にオープンコートができています。
上手くできれば高い確率でポイントが取れます。
クロスに打ったら前衛のポーチにつかまるし、
ストレートに打ってもオープンコートを狙われる、
そんな攻撃的な陣形が
オーストラリアンフォーメーションです。
オーストラリアンフォーメーションの攻め方
オーストラリアンフォーメーションをするときに気をつけたいのは、
センターを抜かれないことです。
通常の並行陣や雁行陣と反対のポジションになるので、
真ん中を抜かれやすくなります。
そのため、ボレーヤーは
センター寄りで構えます。
そして、サーバーは、
ストレート側がガラ空きにならないように
サーブを打ったらストレート側を
カバーします。
後衛のポジションは、
ベースライン付近でも構いません。
しかし、後衛がベースライン付近にいると、
普通にストレートラリーを続ける展開になるでしょう。
簡単にポイントされるリスクはなくなりますが
本来のオーストラリアンフォーメーションの目的からすると
外れているように思います。
確実にポイントを取ることを考えると
サービスライン付近まで前に出た方が
ポイントを取りやすいと思います。
なぜなら、後衛から見て、
相手ペアの真ん中に
オープンコートができるからです。
後衛が後ろに構えてラリー戦をするより、
ネットダッシュしてオープンコートにボレーした方が
ポイントしやすいのです。
サーブはセンター中心に打つ
オーストラリアンフォーメーションは、
センターを抜かれやすいとお伝えしましたが、
ワイドにサーブを打つほどペアの真ん中に
打ちやすくなります。
そのため、ペアの真ん中を抜かれないように
センター中心にサーブを打ちます。
しかし、センターにサーブを打つと、
ストレートに角度がつきます。
後衛はストレート側に移動して、
最も取りにくいのが
角度のついたストレートです。
なので、簡単にコントロールできない
サーブを打つことが必要になります。
そのため、サーブに速さとコントロールが必要になるのが
オーストラリアンフォーメーションの難しさです。
また、毎回この陣形を取ると、
サーブはセンターにくることが
ある程度予想されます。
相手が慣れないうちは通用しますが、
慣れてくるとコースを読まれるため、
簡単にコントロールされます。
なので、オーストラリアンフォーメーションは、
どうしてもポイントが欲しいときだけ
取ることをおすすめします。
オーストラリアンフォーメーションのメリット
オーストラリアンフォーメーションのメリットは、
はまればポイントが取りやすいということです。
絶対にサービスキープしたい、
というポイントでする陣形です。
サーブアンドボレーで
素早く得点したいときに使います。
クロスに打ったら前衛にボレーされる、
ストレートに打ったら
後衛に真ん中のオープンコートを狙われる。
ペアの二人とも攻撃できる
超攻撃的な陣形といえます。
通常の平行陣と比べても
攻撃的な陣形です。
相手にとってみれば、
どこに打ってもポイントされるような感じです。
変則的な陣形で戸惑うこともあるでしょう。
相手のリターンをどこに打っても、
ボレーで素早くポイントしやすい陣形が
オーストラリアンフォーメーションです。
オーストラリアンフォーメーションのデメリット
オーストラリアンフォーメーションのデメリットは、
オープンコートが多いことです。
例えば、前衛の後ろはガラ空きなので、
ロブで抜ければ、
簡単にポイントされるでしょう。
なので、前衛は簡単に抜かれないように
スマッシュやハイボレーする必要があります。
それでも抜かれた場合は、
後衛がカバーに行かなければなりません。
後衛は、角度のついたストレートと、
クロスロブにも対応しなければならないことになります。
そのため、コートカバーをするため足が速いか、
相手にコントロールさせないような
サーブの力が必要になるのです。
攻め方を読まれやすい
オーストラリアンフォーメーションは、
知っている人から見たら
どんな攻め方をしてくるかわかるし、
弱点も読まれやすいです。
また、知らなくても知識があれば、
相手の弱点がわかるかもしれません。
例えば、クロスにロブを上げれば
オープンコートが広く空いています。
まともにストロークするのでなく、
ロブを上げれば攻められない、
ということがわかれば
簡単にポイントできません。
そのため、この陣形だけで試合に勝つのは、
難しいことです。
試合が進めば、
弱点がわかってくるでしょう。
変則的な陣形のため穴が多いのが、
オーストラリアンフォーメーションのデメリットです。
成功させるためのポイントは、
ここ一番のポイントで使うことです。
サーブ力が必要
オーストラリアンフォーメーションは、
相手からみたらオープンコートが多い陣形です。
前衛の後ろはがら空き、
ストレートに打てば後衛追いつかないかもしれない、
ペアの真ん中にも打てそう、
など、穴の多い陣形といえます。
そのため、相手が簡単にコントロールできるようなサーブでは
弱点を突かれてしまいます。
なので、サーブが得意ということが
とても重要になります。
ロブやリターンを簡単に打たれては、
この陣形を取る意味がなくなるのです。
速いフラットサーブやスライスサーブで
相手のリターンを詰まらせたり、
キックサーブでタイミングを外したり、
簡単にコースに打たせないサーブが必要です。
相手が対処方法を知らないときは通用するかもしれませんが
慣れてくれば簡単に攻略される可能性が高いです。
ボレーで確実に仕留める技術が必要
オーストラリアンフォーメーションをする目的は、
できればサーブアンドボレーの2回で
ポイントを取ることです。
この陣形でラリーを続けることは
あまり考えられていません。
そのため、ボレーを1回で決める技術が必要です。
前衛は、相手の前衛の足元やオープンコートに
確実に打って決めるボレーが必要です。
センターやショートクロスに来たボールにも
素早く対応しなければいけません。
また、ロブを打ってくる可能性もるので、
スマッシュやハイボレーで決めなければいけません。
厳しいコースに打たれたボールにも
何とか反応して決めていくボレーの技術が必要です。
後衛は、平行陣より長い距離を
サービスダッシュしなければなりません。
サービスダッシュして、
ファーストボレーで相手ペアの真ん中に
ボレーする必要があります。
ストレートに打たれれば
さらに長い距離を走らなくてはいけません。
ペアの真ん中に来たボールは、
逆を突かれたコースになる可能性もあります。
後衛はオープンコートが多い分、
通常の平行陣よりも運動量も多くなります。
オーストラリアンフォーメーションを
いつもよりたくさん動いても、
ボレーを決められるだけの技術も必要です。
まとめ
オーストラリアンフォーメーションは、
攻撃的な陣形で、
素早くポイントを取りたいときに使います。
後衛がサービスラインまで出ることで、
後衛から見て相手ペアの真ん中に
オープンコートができます。
なので、クロスに打ったら前衛のボレー、
ストレートに打ったら後衛のボレーで
ポイントを取りやすくなります。
オーストラリアンフォーメーションに慣れていない相手なら、
どこにリターンするかわからなくなり
迷うこともあるでしょう。
しかし、穴の多い陣形でもあり、
クロスロブや角度のついたストレートには
対応が難しくなります。
そんな弱点をサーブの切れや速さで
補う必要があります。
また、穴の多い陣形なので、
それをカバーするだけの運動量も必要です。
通常よりもたくさん動いて
ボレーを決めていくだけの技術も必要です。
そのため、サーブに自信のない人、
ボレーのコントロールに自信のない人は
あまりおすすめできません。
そのため、サーブに自信のない人は
あまりおすすめできません。
試合中に何度もやっていると、
サーブのコースが読まれてくるので
通用しなくなるかもしれません。
なので、ここ一番のポイントを取りにいくために、
この陣形を使うのが有効です。
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